洗濯機を回したことをすっかり忘れてしまい、数時間後に気がついて「やってしまった!」と焦ることはありませんか?
せっかく綺麗にしたはずの洗濯物ですが、濡れたまま放置してしまうと、ニオイやシワが気になりますよね。
「そのまま干しても大丈夫かな?」と迷うところですが、実は放置しても良い時間は、季節や環境によって大きく異なります。
この記事では、洗濯物を放置してしまった際の目安時間や、洗い直すべきかどうかの判断基準、具体的な対処法について詳しく解説します。
この記事で分かること
・夏と冬、季節ごとの放置時間の目安
・放置することで起こるトラブルとは
・洗い直しが必要な判断基準
・干し忘れを防ぐための便利な工夫を紹介!
洗濯物の放置、何時間までならセーフ?
洗濯が終わった後の洗濯機内は湿度が高く、雑菌にとっては絶好の繁殖場所です。
「何時間までならそのまま干しても大丈夫か」という問いに対して、一律の正解はありません。その時の気温や湿度が大きく関係しています。
季節や気温によって「大丈夫」な時間は変わる
冬場であれば、1、2時間程度の放置なら問題ない場合が多いと言われています。
ただし、室温や洗濯物の量によって前後するため、あくまで目安として考えてください。
夏場は気温が高いため、少し注意が必要。
気温・湿度が高い時期は菌の活動が活発になるため、1時間程度の放置でもニオイの原因菌が増え始めることがあります。
放置時間の許容範囲は、その日の気温に左右されると覚えておきましょう。
室温と湿度が菌の繁殖に与える影響
洗濯物の「イヤなニオイ」の主な原因は、モラクセラ菌などの雑菌が繁殖することにあります。
モラクセラ菌は、花王と愛知学院大学の共同研究で原因菌として特定されたものです。
引用元:日本経済新聞 「部屋干しの悪臭、原因は「モラクセラ菌」」
一般的に、20〜40℃で湿度が60%以上の環境で増えやすいと言われています。
脱水後の洗濯機の中は、まさにこの条件に当てはまってしまうのです。
湿度の高い梅雨時期や、室温が上がる夏場は、冬場よりも菌の増殖スピードが上がると考えておくと安心です。
放置してしまったときに起こる「困ったこと」
洗濯物を放置してしまうと、単に「濡れているだけ」以上のデメリットが発生します。
後から慌てないためにも、どのような影響があるのかを知っておきましょう。
イヤなニオイの原因(生乾き臭)

一番の問題は、やはり「ニオイ」です。
放置された洗濯物の中で菌が増殖すると、いわゆる「生乾き臭」が発生します。
一度このニオイがついてしまうと、普通に干して乾かしただけではなかなか取れません。
さらに厄介なのが、乾いた後に再びニオイが戻ることです。
一度落としきれなかった汚れや雑菌が残っていると、着ている最中にニオイが復活してしまうのです。
洗濯物のシワが取れにくくなる
脱水直後の洗濯物は、強い圧力がかかって重なり合っています。
そのまま放置して時間が経つと、その形のまま水分が抜けていき、深いシワが定着してしまいます。
放置した後に慌てて干しても、手で叩くだけでは取れないほど頑固なシワになり、アイロンがけに苦労することになりかねません。
洗濯槽のカビの原因にも
洗濯物だけでなく、洗濯機自体にも悪影響があります。
濡れた衣類が長時間入ったままの状態は、洗濯槽にカビが発生する原因になると言われています。
洗濯槽にカビが生えてしまうと、次からの洗濯にも影響が出てしまうため、衣類の放置は洗濯機の清潔さを保つうえでもおすすめできません。
「そのまま干す」か「洗い直す」かの判断基準
放置してしまった洗濯物を前にして、「このまま干していいものか……」と悩んだときは、以下の3つのポイントをチェックしてみてください。
まずは「ニオイ」を確認する
もっとも確実な判断材料は、やはり自分の鼻で確かめることです。
洗濯機を開けた瞬間に、少しでもムワッとした不快なニオイを感じたら、菌が繁殖し始めているサインです。
洗剤や柔軟剤の良い香り以外に、「酸っぱいようなニオイ」や「生臭さ」を感じる場合は、迷わず洗い直しを選びましょう。
放置時間と周囲の状況で判断する
ニオイに自信が持てない場合は、経過時間で判断します。
夏場であれば1時間以上、冬場であれば2時間以上放置してしまった場合は、洗い直すのが無難です。
特に、お風呂の残り湯を使って洗濯した場合は、水道水よりも雑菌が入りやすいと言われているため、より注意が必要になります。
シワの状態をチェックする
特にシャツやブラウスなどの綿製品は、シワの状態をよく見てください。
放置したことで「パキパキ」に折れ曲がったようなシワがついている場合、そのまま干しても綺麗には仕上がりません。
見た目の美しさを重視する衣類であれば、シワを伸ばすために水に潜らせて洗い直すのが効率的です。
洗い直すときの正しい手順とポイント
洗い直しが必要だと判断した場合、最初からすべての工程をやり直す必要がないケースもあります。
状況に合わせた方法を選びましょう。
「すすぎのみ」で十分なケース
放置時間がそれほど長くなく、ニオイもそれほど気にならない場合は、「すすぎ1回+脱水」で十分なこともあります。
水を通すことで繊維がほぐれ、シワも取れやすくなります。
洗剤を入れてしっかり洗い直すべきケース
一方で、すでに鼻につくようなニオイが発生している場合は、水洗いだけでは不十分です。
この場合は、通常の洗濯コース(洗剤を使用)で洗い直しましょう。
ニオイが強いときは、酸素系漂白剤を追加するのがおすすめです。
酸素系漂白剤は洗剤と一緒に使えるうえ、汚れを落としつつ雑菌を抑える効果が期待できます。
ただし、塩素系漂白剤は色柄物の色落ちを招くおそれがあるうえ、洗剤と混ぜると危険です。
色柄物には酸素系を選び、使用上の注意も必ず確認しましょう。
洗濯機で洗う前につけ置きをする場合は、40〜50℃のお湯に酸素系漂白剤を溶かし、30分〜1時間ほど置いておく方法があります。
酸素系漂白剤を溶かした水は手荒れのおそれがあるので、ゴム手袋を着けて作業してください。
部屋干し用・ニオイ専用の洗剤を選ぶ
部屋干し用の洗濯洗剤やニオイ専用の洗剤には、抗菌や除菌の働きをする成分が入っているものがあります。
ライオンの研究では、ニオイの主な原因物質として中鎖脂肪酸やトリエチルアミンを特定し、部屋干し用の洗剤の開発に生かしてます。
ただし、これらの洗剤を使えば何時間放置しても大丈夫というわけではありません。あくまで菌の増殖を抑える補助として考え、できるだけ早く乾かすことが大切です。
除菌・消臭スプレーは「濡れた状態」で吹きかける
すでにニオイがある場合は、洗い直して干す前の濡れた状態で除菌・消臭スプレーを吹きかけると、イヤなニオイの発生を抑える効果が期待できます。
乾いた衣類に使うことが多いスプレーですが、濡れているうちに使うのがポイントです。
乾燥機にかければ殺菌できる?
「乾燥機の熱で殺菌できるから大丈夫では?」と思うかもしれません。
しかし、乾燥機にかけても、繁殖した雑菌がすべて死滅するとは限りません。ニオイの原因そのものが取り除かれるわけでもないといわれています。
ニオイが気になる場合は、面倒でも先に洗い直してから乾燥機にかけるのが確実です。
一方で、ニオイがなく雑菌の繁殖も気にならない程度であれば、そのまま乾燥機にかけても問題ないとされています。
短時間で乾かすための干し方のコツ
洗い直しをしてもしなくても、濡れたままの時間が長いと菌は増えやすくなります。
いかに早く水分を飛ばすかが大切です。
脱水後はすぐに干す
脱水が終わった直後の脱水槽は湿度が高く、雑菌にとってはパラダイスのような状態です。
脱水後の洗濯物はそのまま入れておかず、速やかに干しましょう。
また、乾いたバスタオルを一緒に入れて5分ほど脱水すると、他の洗濯物の水分をタオルが吸ってくれるため、全体の乾きが早まります。
裏返して、間隔を空けて干す
洗濯のときと同じく、干すときも裏返しにするのがおすすめです。
臭いの原因菌が増えやすい裏側が早く乾き、縫い目など厚くて乾きにくい部分も表に出て乾きやすくなります。
洗濯物同士の間隔は、握りこぶしが入るくらい離して干しましょう。空気の通り道ができ、乾くのも早くなり、臭いも付きにくくなります。
アーチ状に干し、乾きにくいものは外側へ

角ハンガーを使う場合は、横から見たときにアーチ状になるように干すと、洗濯物の下に風の通り道ができて乾きやすくなります。
また、外側は最も風が当たるため、乾きにくい厚手のものを外側にかけるのが効果的です。
浴室乾燥機を使う場合は逆になり、短いものや薄手のもの、化学繊維などを外側に、長いものや厚手のもの、コットンなどを温風の吹き出し口に近い中央に干すとよいと言われています。
窓際やカーテンレールは避ける
部屋干しでやりがちなのが、カーテンレールにハンガーをかけるなど窓際に干すことです。
しかし、窓際や壁際は空気が滞りやすく、湿気もこもりやすいため、乾きにくくなります。
カーテン自体に汚れが付いていることも多いので、洗濯物が汚れてしまう心配もあります。
なるべく部屋の中央で、湿気が下にたまる性質を考えて高い位置に干すのがポイントです。
ドア部分の鴨居などに鴨居フックを使うと、建具を傷つけずに干せて便利です。
サーキュレーターなどで空気の流れを作ると、さらに乾きが早まります。
もう忘れない!洗濯物の放置を防ぐための工夫
ここでは、洗濯物のうっかり忘れをなくすための、おすすめの工夫を紹介します。
スマホのリマインダーやタイマーを活用する
もっともシンプルな忘れない方法は、洗濯機を回した瞬間にスマホでタイマーをセットすることです。
洗濯終了までの時間は、機種やコースによりますが、40分〜1時間程度が目安。
その時間にアラームが鳴るようにしておけば、別の家事に集中していても気づくことができます。
予約機能を使いこなす
洗濯が終わってから干すまでの空白時間をなくすには、予約機能が便利です。
例えば、朝起きてすぐに干したいのであれば、起床時間に合わせて洗濯が終わるように設定しておきます。
「洗濯しおわってすぐ」の状態で洗濯機を開ける習慣がつけば、放置してしまうリスクを大幅に減らせます。
ドラム式洗濯機で洗濯から乾燥まで一括設定できる場合は、干し忘れ対策としてかなり確実です。
洗濯槽を清潔に保つ
洗濯槽が汚れていると、短い放置でもニオイが出やすくなります。
定期的に槽洗浄をして、洗濯槽の状態を整えておくことも大切です。
縦型の洗濯機であれば、洗濯後にふたを開けて乾かしておく習慣も効果的です。
ニオイを抑える洗剤や柔軟剤を味方につける
どうしても忙しくてすぐに干せない可能性がある日は、最初から抗菌・除菌効果のある洗剤や柔軟剤を選んでおくのも一つの手です。
多少放置してしまった場合でも、菌の増殖をある程度抑えることができます。
まとめ
洗濯物を干し忘れて放置してしまったとき、そのまま干して大丈夫な時間は季節によって異なります。夏場なら1時間程度、冬場なら2時間程度が一つの目安です。
ただしこれはあくまでの目安ですので、一度洗濯物の匂いを嗅いでみて、匂いがするかどうかを判断の軸にしてみてください。
匂いが気になったり時間が大幅に過ぎてしまったりした場合は、菌の繁殖を防ぐために洗い直しをするのが、結果的に二度手間を防ぐ近道です。
